トラップ管のお話①
今回は、意外に問い合わせの多い、トラップ管について書きたいと思います。
オーソドックスなものから、初めて見る構造であったり、これまた意外に奥が深かったりもします。
1つの記事では語り尽くせませんので、何度かに分けてお送りいたします。
突然ですが、エルボ型のトラップ管の向きを、横向きにしている事はありませんか?
採寸作業等でお店に伺った際に、横向きになっているのを発見した時は、正しい向きに戻し、横向きにしないようお伝えしています。
その際に、横向きにしているる理由をお聞きすると、その答えは大きく2つに大別されます。
その①:『横向きにすると油が流れるので、グリストラップの清掃をする手間が省ける』
うーん、これを言われてしまうと、とっさに返す言葉が見つかりません。
もちろん、ダメな事ですし、また、ダメと分かっているのでしょうが…
私は行政の立場ではありませんので、言葉に詰まってしまいます。
「グリストラップの先の排水管で詰まるリスクが高くなりますよ」という位でとどめる事が多いですが…
このブログの読者様は、マネしないでくださいね。
その②:『下向きにすると流れが悪いので、横向きにしている』
この場合、悪意が無いと感じる場合が多いです。
流れが悪くなって、あふれちゃうんじゃないか、と危惧してのことかもしれません。
ただ、実際にトラップ管が正しい下向きであろうと、横向きにしようと、流れる排水量に大きく変わりはありません(エルボ型のトラップ管が、グリストラップの底に極端に近い場合は、流れが悪くなる事もあります)。
あえて言うならば、わざと流れにくくして油を留めているとも言えます。
せっかくのトラップ管ですから、流れに影響しないのであれば、機能を最大限に生かして使用したいものですね。
ちなみに浅型のグリストラップの場合、グリストラップの先の排水管に、より油を流れにくくする特製のトラップ管もあります。
メーカーでは作っていないもので、グリストラップ蓋.com 特製のものとなります。
浅型のグリストラップを使用で、よく排水管が詰まるというお店の方は、一度お問い合わせください。